スタートアップM&Aの未来を切り開く ― 株式会社ストライクの挑戦

M&A(企業の合併・買収)は、単なる事業承継の手段にとどまらず、企業の成長を加速させる戦略としても注目されています。特に、スタートアップ企業が持つ革新的な技術やビジネスモデルを活用する「イノベーション型M&A」は、現代のビジネスシーンにおいてますます重要な役割を果たしています。今回は、M&A業界で活躍する株式会社ストライクの豊住さんと舩津さんにM&Aの現状と未来について伺いました。

インタビュアー:荒賀

サンキャリアの荒賀が、M&A業界で活躍する豊住さんと舩津さんにインタビュー。インタビューの前にそれぞれの簡単なプロフィールを紹介します。

目次

プロフィール

舩津 朗(ふなつ あきら)
株式会社ストライクに所属。大学卒業後、株式会社ベルシステム24に入社し、新規・既存営業として、大型国策関連案件の立ち上げや、インサイドセールス部門の構築を通じたスタートアップの売上拡大プロジェクトを担当。2022年からは現職にて、スタートアップと事業会社のオープンイノベーションを促進する業務に従事。企業の成長を支援する役割を担っている。

豊住 孝文(とよずみ たかふみ)
株式会社ストライクのM&Aコンサルタントで、クロスボーダーM&Aをリード。米国テネシー州育ち。同志社大学にて国際コミュニケーション学、米国スタンフォード大学にてデザインシンキングとリーダーシップを学び、機械工具メーカーの大昭和精機(現Big Daishowa)にてキャリアをスタート。2022年2月には、キャディ株式会社で米国法人の立ち上げを牽引し、クロスボーダー取引の経験を積んだ。その後、株式会社ストライクにてクロスボーダー&スタートアップM&Aコンサルタントとして活躍中。

荒賀 愼平(あらが しんぺい)
法政大学入学後、外資系政府機関・スタートアップ企業でのインターンを経て、大学2年次に鹿・猪・熊などの利活用を促すジビエ事業を創業。その後、Webコンサルティング事業を展開し、事業売却を実現。現在は、SUNCAREERの代表として人材支援事業を牽引している。

株式会社ストライクの企業情報

  • 会社名:株式会社ストライク
  • 代表者:代表取締役社長 荒井 邦彦
  • 事業内容
    ・ M&Aの仲介
    ・ M&A市場SMARTの運営
    ・ 企業価値の評価
    ・ 企業価値向上に関するコンサルティング
    ・ 財務に関するコンサルティング
    ・ プレマーケティングサービス
  • 設立:1997年7月
  • 資本金:8億2,374万円(2024年9月30日現在)
  • 上場市場:東京証券取引所 プライム市場(証券コード 6196)
  • 従業員数:368名(2024年9月30日現在)

ストライクが目指す「イノベーション型M&A」

<左:舩津氏 中央:荒賀 右:豊住氏>

                                

荒賀

まず、ストライクが他社と異なる点についてお聞きしたいのですが、特にどのような戦略でM&Aを進めているのでしょうか?

舩津

我々の目指す方向性は、従来の事業承継型M&Aにとどまらず、「イノベーション型M&A」を推進することです。これは、既存の大企業とスタートアップを結びつけて、新しい価値を創造するM&Aを指します。特に、スタートアップとのシナジーを生かした成長戦略を重視しており、単なる企業の売却や買収ではなく、次世代のビジネスを生み出すためのパートナーシップを提供しています。一般に大企業がスタートアップをM&Aするというイメージが強いと思いますが、逆にスタートアップがM&Aを仕掛けることも増えてきています。

豊住

日本のM&A市場では、後継者不在という課題がもたらす「事業承継型M&A」が依然として主流ですが、我々はそれだけでは市場の成長を見込めないと考えています。新しいアイデアや革新的な技術を持つスタートアップと、資本やリソースを持つ大企業が協力し合うことで、より大きなイノベーションを生み出せるのです。そのため、我々は積極的にスタートアップとのM&A案件を手掛けています。

荒賀

スタートアップのM&Aにおいて、特に難しいと感じるポイントはどこですか?

豊住

スタートアップの場合、キャッシュバーンも多く財務状況がまだ不安定なことが多いので、数字だけでは判断しにくい部分があります。そこを乗り越えて、将来的な成長性や市場の可能性を評価することが重要ですね。また、VCなどの投資家や経営者との信頼関係の構築も非常に大切です。

舩津

その通りです。特に日本では、スタートアップM&Aがまだ発展途上にあるため、非財務的な要素をいかに評価するかが大きな課題となります。私たちは、企業の長期的なビジョンや市場でのポジショニングをしっかり見極めるようにしています。また、赤字の企業であっても、その企業のビジネスを他社と掛け合わせることで成長の可能性や、新たなキャッシュフローが生み出せると判断する場合があります。足元の財務状況だけでは見えない潜在的なシナジーを見つけ出し、提携先に提案しています。

豊住

例えば、統合後をみすえ広告宣伝費や在庫管理にかかるコストを削減できれば、赤字企業でも利益を生む可能性があります。あるケースでは、譲渡検討前の段階では赤字の状態から年間2億円の利益を生む企業に変えることができた事例もあります。こうした数字のすり合わせを通じて、M&A後に統合した方が大きなメリットが得られる場合もあるのです。

舩津

スタートアップがM&Aを選択する理由として、事業が上手くいっていないからなど、後ろ向きな理由があるというイメージもあるかもしれませんが、実際には自社単独だけの力でなく、提携先のアセットを活用することで更なる成長を目指す「時間を買っている」という考え方もあります。スタートアップは資本やリソースが不足しているため、プロダクトやサービスを、M&Aを通じてさらに早く成長させるという目的の手段として選ぶことが多いのです。

クロスボーダーM&Aへの取り組み

荒賀

スタートアップM&Aに加えて、ストライクはクロスボーダーの案件にも力を入れているとのことですが、その背景について教えていただけますか?

豊住

米国は日本にとっての輸入輸出量第二位の大国です。中国が停滞する中、米国市場は依然として拡大しており、日米間のM&A案件が増えています。日本の企業は、国内市場だけでは成長が限られているため、海外市場に進出する必要性が高まっているんです。特に、スタートアップや中小企業の成長を加速させるためには、海外のリソースや市場を活用することが効果的だと考えています。

荒賀

なぜストライクは日本市場に強みを持ちながらも、クロスボーダーの案件に積極的に取り組むようになったのでしょうか?

豊住

今後、クロスボーダー取引の量が増えると見込んでいるためです。日本の国力は30年前と比べるとかなり低下しており、以前は世界のトップ30に入る企業の15社程が日本企業でしたが、今では1社も残っていません。最上位でもトヨタ自動車なはず。この状況下で、米国市場の存在感が増し、日本企業が外へ出ていく必要性がさらに強まっています。我々は、スタートアップや事業会社が国際的に活躍できる環境を整え、支援していきたいと考えています。

舩津

また、クロスボーダー案件を手掛けることで、日本企業だけでなく海外のスタートアップや成長企業との連携も促進できます。これにより、単に国内市場に依存するのではなく、グローバルな視点での成長戦略を描くことが可能になるのです。

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株式会社ストライクが見据える未来

荒賀

では、今後ストライクが目指す未来についてお聞かせください。どのような目標を掲げているのでしょうか?

豊住

目標はシンプルですが、スタートアップM&Aにおいて最適解を見つけることです。私たちは、「イノベーション型M&A」と呼んでいますが、これは従来の事業承継型M&Aの延長線上にある新しいM&Aの形です。企業を単に引き継ぐだけでなく、M&Aを通じて企業同士が融合し、イノベーションを起こすことを目指しています。

舩津

今後は、成長戦略としてのM&Aをもっと増やしていきたいと考えています。従来の事業承継型M&Aは重要ですが、これからは成長を促進するM&Aがもっと増えていくと思います。その意味で、ストライクは「イノベーション型M&A」の旗手として、業界をリードしていきたいと考えています。

豊住

具体的には、新規事業の立ち上げや既存事業の再構築をサポートするM&Aを推進し、日本国内外で企業の成長を後押ししていきます。スタートアップのM&Aを通じて、ただ企業をつなぐだけでなく、社会全体にイノベーションをもたらすことを目標としています。

M&A業界でのキャリアを考えている学生や若手の社会人に向けて

荒賀

ストライクではどのような人材を求めていますか?

舩津

はい、特に私たちのイノベーション支援室で求める人材として大きく二つ、まず主体的にトライアンドエラーができる、そして企業の経営者と深く向き合う姿勢を持っている方が求められます。私たちは現在、イノベーション型M&Aという新しい市場を切り開いており、手探りで前進している段階です。そのため、既存の方法にとらわれず、自ら新しいやり方を見つけて進んでいける方に加わっていただきたいと考えています。また、特にスタートアップの経営者には多様な価値観があり、M&Aもあくまで選択肢の一つです。経営者のビジョンを尊重しつつ、彼らの事業に真摯に寄り添い、成長を支えることができる人材を重視しています。

荒賀

ありがとうございます。では最後に、M&A業界でキャリアを積みたいと考えている学生や若手のビジネスパーソンに向けて、メッセージをいただけますか?

豊住

M&Aは単に数字を扱うだけでなく、企業の将来を一緒に描き、実現していく仕事です。特にスタートアップM&Aは、新たな技術やビジネスモデルと向き合うダイナミックな分野で、日本経済の発展にも直接的に貢献できるのが魅力です。今まさに、スタートアップM&Aという市場を形づくっている段階で、非常にやりがいを感じます。国境を越えて誰もが知る企業の支援ができるのは大きな刺激で日々学びに繋がっています。企業同士未来を共に築きながら、日本経済へ貢献し、自らも成長したい方と、ぜひ一緒に働きたいですし、「M&A業界は自分には難しそう」と思ってしまう人でも是非チャレンジしていただきたいと思っています。

舩津

M&Aは成長と変化が絶えない業界です。特にスタートアップM&Aにおいては、最先端の技術や革新的なビジネスモデルと直接触れ合いながら、企業とともに新規事業を創出するクリエイティブな仕事ができます。イノベーション支援室では社長直下部署としてスピード感を持って意思決定ができ、自分のアイデアをすぐに形にすることが可能です。企業の成長をサポートするだけでなく、自らも大きく成長したい方にとって、最適な環境が整っています。新しい事業の立ち上げや、日本経済への貢献を目指す方には、ぜひこの挑戦を一緒に楽しんでいただきたいと思います。

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まとめ

株式会社ストライクは、スタートアップと大企業のシナジーを生かした「イノベーション型M&A」を推進しています。足元の財務状況だけにとらわれず、成長の可能性を見出す柔軟なアプローチを取っており、クロスボーダー案件にも積極的に取り組んでいます。

ストライクの取り組みは、M&A市場に新たな価値を提供し、企業の成長をサポートする重要なパートナーとして、これからも注目されるでしょう。

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